【世界陸上】テレビが映さない競技の魅力に迫る!知られざる熱戦を見逃すな
「また大声出してる!静かにしなさい!💢」──スポーツ観戦中に家族から怒られるのは、私の恒例行事です。
くしゃみまで大きいので、応援の声はそりゃあ響き渡ります(笑)。でも、熱戦を前に黙ってなんかいられない。高校時代、リレーでバトンを落として顧問に怒鳴られ、涙目で走った経験もあるからこそ、選手たちの緊張や重圧が分かるんです。
世界陸上といえば100mやマラソンが注目されますよね。でも実際には、テレビに映らない「地味」と言われる競技にこそ、人間臭いドラマや感動を覚えることはありませんか。今回は、そんな“裏の主役”たちにスポットを当ててみましょう。
ちなみに、以前の記事でアフリカ勢が中長距離に強い理由を紹介しました。こちらも合わせて読んでいただけると、観戦の深みがさらに広がってもらえるのではないかと思います。

十種競技・七種競技:陸上の総合王者を決める戦い
十種競技(男子)や七種競技(女子)は、100mから走幅跳、やり投げ、1500mまで幅広い種目で競う「総合力勝負」。華やかさはないかもしれませんが、まさに“キング・オブ・アスリート”を決める戦いです。
私なんて100m走るだけで息切れして先生に「やる気あるのか!」と怒鳴られていましたから(笑)、十種競技の選手は超人にしか見えません。「ちぇっ、反則でしょ」って突っ込みたくなるくらい。
観戦のコツは、種目ごとに表情が変わる選手を追うこと。1日目と2日目では顔つきがまるで違いますよ。詳しくはWorld Athletics公式ページでルールをチェックしておくと、観戦が何倍も楽しくなります。
跳躍競技:空を飛ぶような瞬間
走高跳・棒高跳
バーを超える一瞬に全てを懸ける走高跳。空へ舞い上がる棒高跳。どちらも「人間ってここまで飛べるの?」と驚かされます。高校時代の体育で棒を持って助走しただけで落とし、先生に「何をやってるんだ!ふざけるな〜!」と怒鳴られてばかりいた自分からすれば、世界トップの選手は神に見えます。
ちなみに走高跳の歴代記録はWikipediaで確認できます。記録の高さをイメージしながら観ると、鳥肌が立ちますよ。
投てき競技:力と技の融合
砲丸投げ、円盤投げ、やり投げ、そしてハンマー投げ。どれも豪快に見えますが、実は緻密なテクニックが必要。以前紹介したハンマー投げ入門記事でも触れましたが、繊細なフォームが数メートルの差を生みます。
円盤が風を切って飛ぶ瞬間の「飛んでいけー!」という観客の声援、やり投げで一直線に伸びる軌跡を見たときの快感は、テレビでは味わえない“現地の特権”です。
競歩:静かなる耐久レース
競歩は地味に思われがちですが、実際は過酷そのもの。ルール違反すれすれのスピードで歩き続ける姿に、私は毎回「ちっ、これ走ってるでしょ!」と突っ込みます(笑)。
でも、審判にカードを突きつけられる緊張感、最後の1kmでの表情の変化は、マラソンに匹敵するドラマ性があります。
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1. トラック編:キング・オブ・アスリートの過酷な挑戦
まずは、陸上競技の中でも特に過酷で、アスリートの総合力が試される種目を紹介します。
10種競技・7種競技:陸上界のキング&クイーン
10種競技(男子)と7種競技(女子)は、2日間にわたって行われる複合種目です。
10種競技では100m、走幅跳、砲丸投、走高跳、400m、110mハードル、円盤投、棒高跳、やり投、1500mを、7種競技では100mハードル、走高跳、砲丸投、200m、走幅跳、やり投、800mを、それぞれ異なる種目で競い合います。
これらの競技の最大の魅力は、**「キング・オブ・アスリート」**と呼ばれる選手たちの異次元の総合力にあります。彼らは、短距離走者のスピード、跳躍選手のような技術、そして投てき選手のパワーをすべて兼ね備えています。また、2日間という長丁場の戦いでは、体力だけでなく、精神力も極限まで試されます。とんでもない体力と精神力なのは当然のことですが、想像がつきません。練習にどれだけの時間を費やせば、世界で通用するこれらの選手になれるのでしょうか。
ところで、この競技の観戦ポイントは、単に順位を見るだけではありません。これだけの競技をこなすわけですから、得意な種目と苦手な種目が各選手にはあるようです。
例えば、投てきが得意な選手が、トラック競技でどれだけタイムロスをしないか。逆に、トラック競技が得意な選手が、フィールド競技でどれだけ高得点を稼ぐか。刻々と変わる順位と、得点計算のドラマに注目することで、応援にも熱が入ります。



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2. フィールド編:力と技の極致
続いては、力強い投てきや、驚くべき跳躍技術が光るフィールド競技を見ていきましょう。これらの競技もまた、知れば知るほど深い世界が広がっています。
棒高跳:重力に挑む技術と胆力
棒高跳は、言わずと知れたことですが、たった一本のポールを使って、自分の身長をはるかに超える高さを跳び越える種目です。
人間離れした跳躍を生むためには、単なる身体能力だけでなく、繊細な技術が求められます。走るスピード、ポールのしなりを最大限に活かすタイミング、そして空中で体を反らす技術。これらが完璧に融合した時、選手は重力から解放されたかのような美しい放物線を描きます。
テレビ中継では、成功か失敗かという結果だけが映りがちですが、会場では、選手が跳躍するまでのルーティン、集中を高める表情、そして失敗した時の悔しさなど、アスリートの人間的な魅力に触れることができます。また、バーが落ちる瞬間の音や、観客の息をのむような緊張感も、この競技の醍醐味です。
せっかく東京で開催されるのだから、目の前で観たい!応援したい!と言う方はもちろんいらっしゃいますよね。しかし私は、チケットの値段にしばし悩みましたがTVで観戦することにしました(涙)。



ハンマー投げ:豪快な投てきに隠された繊細な技術
ハンマー投げは、鉄球をつけたハンマーを遠くに投げる種目です。その豪快な見た目とは裏腹に、非常に繊細なバランス感覚と技術が求められます。選手は、小さなサークルの中で、遠心力を利用して体を回転させ、その力をハンマーに伝えます。
観戦ポイントは、選手の回転の美しさと、そこから生まれるスピードです。完璧な回転から放たれたハンマーは、まるで生きているかのように、空を切って飛んでいきます。この競技は、単に力任せに投げるのではなく、体の軸をいかにぶらさずに、効率よく力を伝えるかが勝負の鍵を握ります。力と技が共存する、まさに芸術的な種目ですよね。


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円盤投げ:風を味方につける戦略と技術
円盤投げは、円盤を投げる種目です。(当たり前ですが)
一見地味に思われがちですが、風を味方につける戦略と、投てき角度の調整という、非常に奥深い技術が隠されています。円盤の投てき角度は、風の抵抗を最小限に抑え、最も遠くまで飛ばすための重要な要素です。この絶妙な角度と、選手自身の回転のスピードが組み合わさることで、驚くべき飛距離を生み出します。
この競技の面白さは、選手ごとに異なる投てきスタイルや、風向きを読み解く頭脳戦にあります。わずかな角度の違いが、飛距離に大きな差を生む。そんなミリ単位の戦いに注目することで、観戦の楽しさが格段に増します。



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観戦のコツ:初心者でも楽しめるポイント
- 複合競技は「2日間の表情の変化」を追う
- 跳躍は「助走と踏み切りのリズム」に注目
- 投てきは「観客の声援と一体感」を味わう
- 競歩は「警告カードの攻防戦」に注目
こうした視点で見ると、これまで「つまらない」と思っていた競技が急に面白くなります。あなたはどの瞬間に一番ワクワクしますか?
まとめ:スポットライトの裏にこそ感動がある
世界陸上は100mやマラソンだけじゃありません。テレビに映らない場所で、人生を懸けた戦いを続ける選手がいます。その姿にこそ、真の感動がある。私は声が大きくて毎回怒られますが(笑)、それでも叫ばずにはいられません。
9月に開催される世界陸上東京2025。
多くのファンが100m走やマラソン、リレーといったメジャーな種目に注目する一方で、陸上競技には、テレビ中継ではなかなかその魅力が十分に伝えきれない、奥深い世界が広がっています。
今回は、陸上をこよなく愛する「陸上マニア」や、部活で経験してきた”元選手”たちが注目するであろう、「玄人?向け」の見どころに焦点を当てていきます。
これらの競技の魅力を知れば、あなたの世界陸上観戦は、きっと何倍も面白くなるはずです・・
と、私は思います。



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