世界水泳の舞台で輝きを放つ女子スイマーたち。彼女たちは単なるアスリートではなく、「強さ」と「美しさ」を併せ持ち、見る者の心を掴んで離しません。
今回は、世界を代表する3人の女子スイマーにフォーカスし、その魅力を深掘りしていく。舞台はもうすぐ開幕する「世界水泳2025 シンガポール大会」。彼女たちがどのような歴史を背負い、何を武器に戦っていくのでしょうか——。
リリー・キング（Lilly King）：闘志と自信の象徴
出典元：Getty Images
アメリカ・インディアナ州出身の平泳ぎの女王、リリー・キング。彼女の代名詞は、何と言っても「強気な態度」と「勝利への執念」と言われています。
2016年のリオ五輪、ロシアのユリア・エフィモワとの“指さし対決”を覚えている人も多いのではないでしょうか。
ドーピング疑惑を抱えるライバルに対し、キングは公然と抗議。予選後に人差し指を振って“私はNo.1”と堂々と主張し、実際に決勝で金メダルを獲得しました。
世界に衝撃を与えた瞬間でした。
その後も彼女は、2017年ブダペスト世界水泳で100m平泳ぎ世界記録（1:04.13）を樹立。
トレードマークの力強いキックと前傾姿勢を活かしたスピードある泳ぎで、長く世界トップの座をキープしているんですよね。
2025年の大会に向けては、成熟したベテランとしての落ち着きと、勝利への情熱を兼ね備えて再び頂点を狙っていることでしょう。リリー・キングは、ただの勝者ではありません。自らの信念と闘志を貫く“戦うアスリート”なんです。
ケイティ・レデッキー（Katie Ledecky）：静かなる鉄の女王
出典元：olympics.com
「世界最強の長距離スイマー」と称されるケイティ・レデッキー。彼女の泳ぎには、派手さはないと言われています。が、その静かなる進撃は、まさに“鉄の女王”の名にふさわしい所以です。
初の世界的な活躍は2012年ロンドン五輪、わずか15歳での800m自由形金メダルを獲得しました。そこから彼女の快進撃は始まリました。1000m以上のレースでは、ほとんど無敗といえる圧倒的な勝率を誇り、世界記録をいくつも塗り替えてきたのが”鉄の女王、レデッキー”です。
レデッキーのすごさは、ペースの安定感と圧倒的な持久力にあります。他の選手がバテる後半に、まるでギアをもう一段上げるように加速します。どれだけのエネルギーを蓄えているのか・・。2016年リオ五輪では、400m・800m・1500m自由形の3冠を達成。どのレースも2位以下を大きく引き離す圧勝劇だったことを水泳好きの方なら覚えているのではないでしょうか。
また彼女の人間的魅力もファンを惹きつける要因です。冷静で謙虚、常に礼儀正しく、インタビューでは仲間やコーチへの感謝を忘れていません。大学では勉学にも力を入れ、知性と努力を併せ持つ真のロールモデルです。どう育てば彼女のような人間になれるのか、幼少期の時代にも興味を持ちませんか。
さあ2025年、長距離女王は再び世界記録を更新するのでしょうか。彼女の一挙手一投足から目が離せないのは私だけではないはずです。
チャン・ユフェイ（Zhang Yufei）：アジアから羽ばたく美しきバタフライ
出典元：日刊スポーツ
中国の新世代スター、チャン・ユフェイ（張雨霏）。バタフライと自由形で頭角を現し、2021年東京五輪では200mバタフライで金メダルを獲得しましたね。アジア女子スイマーの新たな象徴として、世界に鮮烈な印象を残したことを覚えている方もいらっしゃることでしょう。
彼女の泳ぎはダイナミックかつ美しいですよね。長い手足を活かした大きなストロークはまさに「羽ばたく」ようで、プールの中でもひときわ目を引く存在です。バタフライという難易度の高い種目で、安定したラップを維持できる技術はトップクラスと評価されています。
そのビジュアルと笑顔も人気の理由のひとつですね。SNSフォロワーも多く、ファッションや日常の投稿で多くの若者から支持を集めています。
ただ、彼女の歩みは決して順風満帆ではなかったようです。2016年リオ五輪では期待された結果を残せず、引退を考えたこともあったそうです。だが、その悔しさを糧にトレーニングを積み、東京五輪での華麗なる復活を果たしたのです。いうは易し、行うは難しです。どれだけの努力を積み重ねてきたのか、想像すらつきません。
2025年はアジア勢としての意地をかけ、欧米の女王たちに挑む戦いとなるでしょう。チャン・ユフェイの飛翔に、世界中が注目しています。
注目スイマー プロフィール一覧
| 名前 | 国籍 | 生年月日 | 主な種目 | 主な実績 |
|---|---|---|---|---|
| リリー・キング Lilly King | アメリカ | 1997年2月10日 | 平泳ぎ（100m／200m） | 五輪金メダル2個、世界水泳金メダル6個 |
| ケイティ・レデッキー Katie Ledecky | アメリカ | 1997年3月17日 | 自由形（400m〜1500m） | 五輪金メダル7個、世界水泳金メダル20個 |
| チャン・ユフェイ Zhang Yufei | 中国 | 1998年4月19日 | バタフライ、自由形 | 東京五輪金メダル2個、世界水泳メダル多数 |
女子スイマーたちが放つ、“競技を超えた輝き”
リリー・キングの闘志、ケイティ・レデッキーの安定感、チャン・ユフェイの美しさと努力。
3人に共通しているのは、競技成績だけでなく、「人としての魅力」ですね。
競泳は、わずかコンマ数秒を争う過酷な競技です。その中で、毎日数千メートルを泳ぎ、何年もかけて1レースに賭けるのです——。そんな背景を知れば知るほど、彼女たちの“強さ”は、よりリアルに迫ってくることでしょう。
そして彼女たちは、ただ「速い」だけではなく、美しく、堂々としています。佇まいも素晴らしいのです。世界中の子どもたちが、特に若い女の子たちにとって、希望の星であり、目標であり、未来そのものと言えるのではないでしょうか。
世界水泳2025で見逃せない、女王たちの戦い
シンガポールで行われる世界水泳2025は、女子競泳の“黄金世代”の激突になること間違いなしです。
ベテランと若手、東洋と西洋、ライバル関係の中で、それぞれがどんなドラマを見せてくれるのか、ワクワクします。
- リリー・キングは今シーズン限りで引退。最後の最後まで“勝ち続ける女王”でいられるのか。
- ケイティ・レデッキーは“歴史の更新者”としてまた一歩先を行くのか。
- チャン・ユフェイは“新しい波”として頂点を奪うのか。
プールの中に、未来を変える瞬間があります。
その主役は、いつも美しく、強く、しなやかに泳ぐ——女子スイマーたちと言えるでしょう。
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